8枚の太陽熱水集熱を2t の蓄熱槽に貯湯するアクティブソーラーの建物に、将来の外気導入を見込んで空気式屋根集熱ルートを設置しています。最もガラス付き集熱面ではないので集熱空気温度は40℃程度しか期待できません。
眺望を遮られない2階にリビングを計画しました。1階は、囲碁将棋・茶の湯を楽しむ畳の空間でとくに暖房システムを持ちません。
1階の付設温室の温室効果とダイレクトゲインは温室上部のジャロジーから2階の居間に導かれ、吹き抜け上部からファンで1階の蓄熱床に吹き降ろされています。
棟ダクトから床下にダクトを通していますが、その通り道のPSを室内循環系のダクトとしてつかっています。
温水床暖房のルートは、最も遠く負荷の大きい場所をまず目指して、そこから貯湯槽上部の浴室にもどるように設計しました。
寝室系統は最後に浴室の床を暖めて貯湯槽に戻ります。居間系統は負荷の大きい窓側で放熱してからキッチン、ホールを通って貯湯槽に戻りますがホールのダイレクトゲインで再加熱されてから貯湯槽に戻ります。
自動制御を、温室用のデータロガーと、NEC9800で構築して、モニターに建物各部分の温度をいつでも掲示できるようにしました。当時は電子制御が新しいと思っていましたが、ICチップはダメになるもにで、ダメになる頃には同じものは市場にありません。つまり、使い続けることはできないものだと知りました。「びおソーラー」では、壊れるところをなるべく少なくする工夫をしています。温度制御については「バイメタルセンサー」という最も古く、かつ新しい技術を使っています。