「環境倫理」と「サステナブル」
京都府の地球デザインスクールの背景に、「環境倫理」と「サステナブル」という大きな世界潮流がありました。建築には、環境と対峙するのではなく、環境と共生する持続可能なものであることが求められ、デザインにもその答えが求められていました。環境建築には「省エネ」「長寿命」「エコマテリアル」が求められ、それらは単独にあるのではなくてすべてが連鎖し、統一されたコンセプトのもとに構築されなければなりません。
「近くの山の木」
「近くの山の木」を使うことで、地域の持続可能な林業の一環となり、再生可能エネルギーを使用することで、資源の枯渇を阻止するかできるだけその速度を遅くすることと、環境に負荷を与えないことで持続可能性を持ち、メンテナンスすることを前提に建物を構築することが求められます。
カーボンニュートラル
「木材」は再生可能なエコマテリアルで、その選択に注意を払えば、持続可能な地域の林業に貢献します。われわれは、まず木造で計画することを提案しました。「木材」は二酸化炭素を定着する素材で、それを使い続けることは二酸化炭素を定着し続けることになります。また、役割を終えて、焼却によって水蒸気と二酸化炭素に分解しても、その二酸化炭素は次の世代の樹が定着するので、その二酸化炭素は温暖化ガスではなく、カーボンニュートラルであるとされます。