KHN 学研都市展示館 Device

Design

エアハンドリングボックス

学研都市展示館では、空気集熱の仕掛けも展示しています。全てのデバイスは露出してそこに直接最小限の解説が書かれています。

空気集熱のエンジン(エアーハンドリングユニット)は、ファンの取り入れ口のダンパーが付いています(写真右手)。取り込み口は二つ、一つは屋根(上)もうひとつは室内に開いています(下)。取り入れ口では、ダンパーは、屋根集熱を取り入れるか、室内リターンに切り替える役割を果たします。

出口側にもダンパーが付いていて、空気を床下に送るか、外に排気するか切り替えます。このダンパーの動作と、ファンの出力を、屋外気温・室内気温、そして設定温度の3つから判断して自動制御しています。ファンボックスから配管が出ていますが、熱交換コイルへの導入と改修の配管です。自動車のラジエターのような熱交換コイルで集熱空気からお湯をつくります。

アモ板

屋根に上がらないと見ることができない「アモ板」は、実物を一枚展示用に細工して、ライトの明るさを聴講しながら、入射光の強度による発電をデモンストレーションしています。

「アモ板」は、瓦棒葺きと段葺きと2タイプあります。プレアセンターの屋根は段葺きタイプですが、学研都市展示館では瓦棒葺きタイプを採用しました。

また、電気は見えないので、アモ板太陽電池が発電した電力を直結して走る(飛ぶ)スペースシャトルをデザインしました。日射強度によってスピードが変わりますが、発電していないと走りません。

「アモ板」が発電するのは直流なので、管内では、それを交流に変えて電力利用しています。館内の使用量を超えて発電しているときには、関西電力に売電しています。エネルギー自給というよりも発電者として機能していることを実際のメーターで示しています。

クールチューブ

北側の半地下のドライエリアでは、クールチューブの効果を体験することができます。また「熱交換壁への空気の取り入れ口を見ることもできます。

雨水利用

学研都市展示館では、雨水をためてトイレの洗浄水にしています。屋根あら集める雨水には、降雨前の屋根には様々なものが付着しているため、屋根がきれいになってから雨水を集める工夫がいります。フィルターを介して取り入れるとともに、きれいな上水を使うようにしましたが、呑める水で屎尿を流している日本製の便器のストレーナーはとても繊細なので、ラフな洗浄水に耐えられません。日本製の便器で雨水洗浄を計画するときは、雨水処理に、呑める水をつくるくらいの能力のフィルターが必要だと思います。

模型

架構、全体の構成など、建築の模型展示は有効です。

学研都市展示館
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